在留資格「技術・人文知識・国際業務ビザ」のガイドライン~仕事内容、5年の許可基準、理由書、更新、転職、アルバイトまで

技術・人文知識・国際業務で働く外国人

目次

就労ビザとは?

就労ビザとは、一般に、就労を活動の主目的としている在留資格の総称として用いられる言葉ですが、法律用語ではありません。

就労系の在留資格には、会社経営者のための「経営・管理」や、料理人など高い職能をもつ方のための「技能」、グループ企業からの赴任者を受け入れるための「企業内転勤」、アーチストやプロスポーツ選手のための「興行」などがあります。

このうち「技術・人文知識・国際業務」はエンジニアなどの技術職やいわゆるホワイトカラーの会社員を受け入れることができる在留資格であるため、就労ビザの中では最も取得数の多い人気の在留資格となっています。

なお、就労ビザ以外の就労することが可能な在留資格については、別記事「在留資格とは」でくわしく解説しています。

「技術・人文知識・国際業務」とは?

技術・人文知識・国際業務

技術・人文知識・国際業務」とは、エンジニア、事務職、語学教師、デザイナーなど一般企業で就労する外国人正社員が取得する在留資格として最もポピュラーな在留資格です。
略称を「技人国(ぎじんこく)」といい、英語では「Engineer/Specialist in Humanities/International Services」といいます。

一般企業で就労する外国人正社員が取得する在留資格としてはこの他にも、「高度専門職」や「企業内転勤」があります。高度専門職の在留資格は各種の優遇が認められる「技術・人文知識・国際業務」の上位互換的な在留資格ですので、ご興味がある方は別記事「高度専門職とは」をご参照ください。

技術・人文知識・国際業務
(出典)出入国在留管理庁

図のように2019年における「技術・人文知識・国際業務」での新規入国者数は、4万3,880人であり、2018年と比較して9,698人(28.4%)増加しています。国籍別にみると、ベトナム、中国、韓国、インドの順となっており、すでにベトナムが中国を追い抜いています。

「技術」とは?

技術の仕事内容

技術」としての仕事内容は、「理学、工学その他自然科学の分野に属する技術を必要とする業務」とされています(入管法別表第一の二)。

一例として、機械工学等の技術者やシステムエンジニア等のエンジニアがこれに該当します。

技術の3つの許可要件

「技術」の許可要件は法務省令で定められており、これを上陸許可基準といいます。

学歴・実務経験要件

つぎのいずれかに該当していること。

①従事しようする業務に必要な技術に関連する科目を専攻して大学を卒業し、又はこれと同等以上の教育を受けたこと
②従事しようする業務に必要な技術に関連する科目を専攻して日本の専修学校の専門課程を修了したこと
③10年以上の実務経験があること

【ポイント解説】
・卒業した大学は外国の大学も認められるのに対し、専修学校は日本国内の専修学校にかぎられます。
専攻科目と従事する業務は一致している必要はありませんが関連性が必要です。
・専門科目と従事する業務の関連性の審査にあたっては、大学よりも専修学校の方が厳格に判断されます。
・実務経験の期間には、大学等で関連科目を専攻した期間も含まれます。
・「技術・人文知識・国際業務」に直接該当する業務に10年従事したことまでは必要でなく、関連する業務に従事した期間も含まれます。
・10年以上の実務経験は職務経歴書に自ら記入する程度では認められず、すべて「立証」する必要があります。

10年分の実務経験を書類で立証するのは、転職が多いと大変そうね。

報酬要件

日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることが必要です。

【ポイント解説】
・同様の報酬要件が定められている特定技能の在留資格の申請時には他の日本人従業員と「同等」であることについて書面での立証が求められますが、「技術・人文知識・国際業務」では申請時においては特に求められません。しかし給与の絶対額が低いときには、追加資料として請求されることがあります。

標準的な給与水準を下回っているときには、日本人社員の給料と同時額以上であることの立証が求められる可能性が高いのね。

技術の許可事例

許可事例①

本国において工学を専攻して大学を卒業し,ソフトウェア会社に勤務した後, 本邦のソフトウェア会社との契約に基づき,月額約35万円の報酬を受けて,ソフトウェアエンジニアとしてコンピュータ関連サービスに従事するもの。

許可事例②

本国において工学を専攻して大学を卒業し,ゲームメーカーでオンラインゲ ームの開発及びサポート業務等に従事した後,本邦のグループ企業のゲーム事 業部門を担う法人との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,同社の次期オンラインゲームの開発案件に関するシステムの設計,総合試験及び検査等の業務に従事するもの

いずれも学歴要件と報酬要件を満たし、かつ、業務内容が大学の専攻と関連していますね。

「人文知識」とは?

人文知識の仕事内容

人文知識」としての仕事内容は、「法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する知識を必要とする業務」とされています(入管法別表第一の二)。

一例として、企画営業経理などの事務職がこれに該当します。

人文知識の許可要件

「技術」の許可要件は法務省令で定められており、これを上陸許可基準といいます。

学歴・実務経験要件

つぎのいずれかに該当していること。

①従事しようする業務に必要な知識に関連する科目を専攻して大学を卒業し、又はこれと同等以上の教育を受けたこと
②従事しようする業務に必要な知識に関連する科目を専攻して日本の専修学校の専門課程を修了したこと
③10年以上の実務経験があること

【ポイント解説】
・卒業した大学は外国の大学も認められるのに対し、専修学校は日本国内の専修学校にかぎられます。
・専攻科目と従事する業務は一致している必要はありませんが関連性が必要です。
・専門科目と従事する業務の関連性の審査にあたっては、大学よりも専修学校の方が厳格に判断されます。
・実務経験の期間には、大学等で関連科目を専攻した期間も含まれます。
・「技術・人文知識・国際業務」に直接該当する業務に10年従事したことまでは必要でなく、関連する業務に従事した期間も含まれます。
・10年以上の実務経験は職務経歴書に自ら記入する程度では認められず、すべて「立証」する必要があります。

報酬要件

日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることが必要です。

【ポイント解説】
・同様の報酬要件が定められている特定技能の在留資格の申請時には他の日本人従業員と「同等」であることについて書面での立証が求められますが、
「技術・人文知識・国際業務」では申請時においては特に求められません。しかし給与の絶対額が低いときには、追加資料として請求されることがあります。

人文知識の許可事例

許可事例①

本国において会計学を専攻して大学を卒業し,本邦のコンピュータ関連・情報処理会社との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,同社の海外事 業本部において本国の会社との貿易等に係る会計業務に従事するもの

許可事例②

本国において経営学を専攻して大学を卒業し,経営コンサルタント等に従事した後,本邦のIT関連企業との契約に基づき,月額約45万円の報酬を受けて,本国のIT関連企業との業務取引等におけるコンサルタント業務に従事するもの。

いずれも学歴要件と報酬要件を満たし、かつ、仕事内容と大学での専攻に関連性がありますね。

「国際業務」とは?

国際業務の仕事内容

国際業務」としての仕事内容は、「外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務」とされています(入管法別表第一の二)。

一例として、英会話学校などの語学教師通訳・翻訳デザイナーがこれに該当します。

国際業務の許可要件

「国際業務」の許可要件は法務省令で定められており、これを上陸許可基準といいます。
原則として、①業務内容要件、②実務経験要件、③報酬要件のすべてを満たすことが必要です(例外あり)。

業務内容要件

翻訳,通訳,語学の指導,広報,宣伝又は海外取引業務,服飾若しくは室 内装飾に係るデザイン,商品開発その他これらに類似する業務に従事することが必要です。

実務経験要件

従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験があることが必要です(例外あり)。

【ポイント解説】
・従事する業務と同じ業務の実務経験である必要はありませんが、 関連する業務である必要があります。
大学を卒業した者が,翻訳,通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は実務経験は不要です。

報酬要件

日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることが必要です。

【ポイント解説】
・同様の報酬要件が定められている特定技能の在留資格の申請時には他の日本人従業員と「同等」であることについて書面での立証が求められますが、
「技術・人文知識・国際業務」では申請時においては特に求められません。しかし給与の絶対額が低いときには、追加資料として請求されることがあります。

基本的には3年以上の実務経験の立証が必要で、例外的な場合に大卒の学歴で代替できるのね。

国際業務の許可事例

許可事例①

本国の大学を卒業した後,本邦の語学学校との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,語学教師としての業務に従事するもの。

大卒者が語学教師をするケースなので、3年の実務経験の立証は不要なのね。

許可事例②

経営学を専攻して本邦の大学を卒業し,本邦の航空会社との契約に基づき, 月額約25万円の報酬を受けて,国際線の客室乗務員として,緊急事態対応・ 保安業務のほか,乗客に対する母国語,英語,日本語を使用した通訳・案内等 を行い,社員研修等において語学指導などの業務に従事するもの

国際業務の場合は、大学での専攻と業務の関連性は問われないのね。

「技術・人文知識・国際業務」の申請のポイント

申請ポイントⅠ:業務の専門性

技術・人文知識・国際業務の在留資格が許可されるためには、業務に専門性が認められることが必要です。

出入国在留管理庁は、技術・人文知識の分野においては、当該分野の技術又は知識がなければ遂行することができない業務であることが必要であるとし、大学等で理科系又は文科系の科目を専攻して修得した一定水準以上の専門的知識を必要とするものであって、単に経験を積んだことにより有している知識では足りず、学問的・体系的な知識を必要とする業務である必要があるとしています。

また出入国在留管理庁は、国際業務の分野においては、つぎの業務である必要があるとしています。

・外国に特有な文化に根ざす一般の日本人が有しない思考方法や感受性を必要とする業務
・外国の社会、歴史・伝統の中で培われた発想、感覚を基にした一定水準以上の専門的能力を必要とする業務

もし従事する業務に非熟練労働(単純労働)が含まれる場合には、別記事「特定技能とは」や「特定活動46号とは」で、他の在留資格を検討しましょう。

不許可事例①

国際情報ビジネス科を卒業した者から,本邦の中古電子製品の輸出・販売等を業務内容とする企業との契約に基づき,月額18万円の報酬を受けて,電子製品のチェックと修理に関する業務に従事するとして申請があったが,その具体的な内容は,パソコン等のデータ保存,バックアップの作成,ハードウェアの部品交換等であり,当該業務は自然科学又は人文科学の分野に属する技術又は知識を必要とするもとのは認められず,「技術・人文知識・国際業務」に該当 しないため不許可となったもの。

不許可事例②

教育学部を卒業した者から,弁当の製造・販売業務を行っている企業との契約に基づき現場作業員として採用され,弁当加工工場において弁当の箱詰め作業に従事するとして申請があったが,当該業務は人文科学の分野に属する知識を必要とするものとは認められず,「技術・人文知識・国際業務」の該当性が認 められないため不許可となったもの。

不許可事例③

本国で経済学を専攻して大学を卒業した者が,本邦のホテルに採用されるとし て申請があったが,従事する予定の業務に係る詳細な資料の提出を求めたところ,主たる業務が宿泊客の荷物の運搬及び客室の清掃業務であり, 「技術・人文知識・ 国際業務」に該当する業務に従事するものとは認められず不許可となったもの

申請ポイントⅡ:十分な業務量

これは他の就労ビザにおいても同じですが、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格はフルタイム雇用する従業員のための在留資格なので、在留資格が許容する仕事が、フルタイムで働くことができる分量あることが必要です。

十分な業務量があるか否かは、会社の規模、店舗数、同じ仕事をする外国人従業員の人数にも左右されます。例えば、翻訳・通訳業務で1人の外国人について「技術・人文知識・国際業務」が許可された会社であっても、同じ業務で2人目以降が許可されるとは限りません。

なぜなら、当該会社における通訳・翻訳業務が、1人の外国人をフルタイムで雇うだけの分量があることについては立証できたとしても、2人分の立証は困難であることもあるからです。

不許可事例①

本国で日本語学を専攻して大学を卒業した者が,本邦の旅館において,外国人宿泊客の通訳業務を行うとして申請があったが,当該旅館の外国人宿泊客の大半が使用する言語は申請人の母国語と異なっており,申請人が母国語を用いて行う業務に十分な業務量があるとは認められないことから不許可となったもの

不許可事例②

翻訳・通訳専門学校において,日英通訳実務を履修した者が,翻訳・通訳業務に従事するとして申請があったが,稼働先が飲食店の店舗であり,通訳と称する業務内容は,英語で注文を取るといった内容であり,接客の一部として簡易な通訳をするにとどまり,また,翻訳と称する業務が,メニューの翻訳のみであるとして業務量が認められず不許可となったもの

不許可事例③

日本語・日本文化学科を卒業した者が,人材派遣及び物流を業務内容とする 企業との契約に基づき,商品仕分けを行う留学生のアルバイトが作業する場所を巡回しながら通訳業務に従事するとして申請があったが,その具体的な内容は,自らも商品仕分けのシフトに入り,アルバイトに対して指示や注意喚起を通訳するというものであり,商品仕分けを行うアルバイトに対する通訳の業務量が認められず不許可となったもの。

申請ポイントⅢ:専攻科目と業務の関連性

学歴要件を満たしているとして「技術・人文知識・国際業務」を申請するときには、学校での専門科目と従事する業務との間に関連性がなければなりません。

なぜなら、技術・人文知識・国際業務の仕事内容は、当該分野の技術又は知識がなければ遂行することができない業務であることが必要であるところ、関連性のない科目を専攻していても、当該技術または知識を有していることの証明にならないためです。

この関連性は、大学卒業者よりも、専修学校卒業者のほうが厳格に求められます。

不許可事例①

イラストレーション学科を卒業した者から,人材派遣及び有料職業紹介を業務内容とする企業との契約に基づき,外国人客が多く訪れる店舗において,翻訳・通訳を伴う衣類の販売業務に従事するとして申請があったが,その業務内 容は母国語を生かした接客業務であり,色彩,デザイン,イラスト画法等の専 攻内容と職務内容との間に関連性があるとは認められず,また翻訳・通訳に係る実務経験もないため不許可となったもの

不許可事例②

国際ビジネス学科において,英語科目を中心に,パソコン演習,簿記,通関業務,貿易実務,国際物流,経営基礎等を履修した者が,不動産業(アパート 賃貸等)を営む企業において,営業部に配属され,販売営業業務に従事するとして申請があったが,専攻した中心科目は英語であり,不動産及び販売営業の知識に係る履修はごくわずかであり,専攻した科目との関連性が認められず不許可となったもの。

不許可事例③

国際コミュニケーション学科において,接遇,外国語学習,異文化コミュニ ケーション,観光サービス論等を履修した者が,飲食店を運営する企業におい て,店舗管理,商品開発,店舗開発,販促企画,フランチャイズ開発等を行う として申請があったが,当該業務は経営理論,マーケティング等の知識を要す るものであるとして,専攻した科目との関連性が認められず不許可となったもの。

申請ポイントⅣ:日本人と同等額以上の報酬

前述のとおり、同様の要件が設けられている特定技能の在留資格申請と異なり、申請時には立証を求められません(必要書類にこれを立証するための書類が含まれていません)。

しかしながら、特に給与の絶対額が低い場合などには、申請後に追加資料によりこれを立証することを求められることがあります。

不許可事例①

工学部を卒業した者から,コンピューター関連サービスを業務内容とする企業との契約に基づき,月額13万5千円の報酬を受けて,エンジニア業務に従事するとして申請があったが,申請人と同時に採用され,同種の業務に従事する新卒の日本人の報酬が月額18万円であることが判明したことから,報酬について日本人と同等額以上であると認められず不許可となったもの

申請ポイントⅤ:素行不良でないこと

留学生が留学の在留資格から「技術・人文知識・国際業務」へ変更するときには、留学生としての過去の在留状況が適切であったことが必要です。

出席率が悪かったり、法定時間を超過したアルバイトを行なっていた(資格外活動)ことなどが判明すると、いくら「技術・人文知識・国際業務」の要件を完ぺきに満たしていたとしても、
「狭義の相当性」がないものとして不許可になる可能性が高いです。留学生の資格外活動については別記事「留学生のアルバイト」をご確認ください。

不許可事例①

専門学校における出席率が70%である者について,出席率の低さについて理由を求めたところ,病気による欠席であるとの説明がなされたが,学校の欠席期間に資格外活動に従事していたことが判明し,不許可となったもの

不許可事例②

商学部を卒業した者から,貿易業務・海外業務を行っている企業との契約に基づき,海外取引業務に従事するとして申請があったが,申請人は「留学」の在留資格で在留中,1年以上継続して月200時間以上アルバイトとして稼働 していたことが今次申請において明らかとなり,資格外活動許可の範囲を大きく超えて稼働していたことから,その在留状況が良好であるとは認められず,不許可となったもの

「技術・人文知識・国際業務」の在留期間5年が許可されるための条件

下記の要件を満たすことを「立証」することができると、5年の在留期間が許可されます。

次の①、②及び⑤のいずれにも該当し、かつ、③又は④のいずれかに該当するもの。

① 申請人が入管法上の届出義務 (住居地の届出、住居地変更の届出、所属機関の変更の届出等) を履行しているもの (上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
② 学齢期(義務教育の期間をいう。) の子を有する親にあっては、子が小学校又は中学校(いわゆるインターナショナルスクール等も含む。)に通学しているものもの(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③ 契約機関がカテゴリー1又はカテゴリー2に該当するもの ※カテゴリー区分は後述
④ ③以外の場合は、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で3年の在留期間が決定されている者で、かつ、日本において引き続き5年以上「技術・人文知識・国際業務」の在留資格に該当する活動を行っているもの
⑤ 就労予定期間が3年を超えるもの

「技術・人文知識・国際業務」の在留期間3年が許可されるための条件

次のいずれかに該当するもの。

① 次のいずれにも該当するもの
a  5年の在留期間の決定の項の①及び②のいずれにも該当し、かつ、又は④のいずれかに該当するもの
b  就労予定期間が1年を超え3年以内であるもの
② 5年の在留期間を決定されていた者で、在留期間更新の際に次のいずれにも該当するもの
a  5年の在留期間の決定の項の①又は②のいずれかに該当せず、かつ、③又は④のいずれかに該当するもの
b  就労予定期間が1年を超えるもの
③ 5年、 1年又は3月の項のいずれにも該当しないもの

技術・人文知識・国際業務の在留資格を持つ者の「転職」

同一活動内での転職

所属機関変更の届出

上述した入管法別表で定められている「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の活動の範囲内で転職をするのであれば、さしあたり在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請をする必要はありません。
ただし、転職した旨を事由が生じた日から14日以内に出入国在留管理庁へ届け出る法律上の義務があり、これを怠ると次回の更新申請で消極要素となります。

所属機関変更の届出は、出入国在留管理庁に出向いてもできますし、オンライン上でも可能です。

就労資格証明書

技術・人文知識・国際業務の在留資格の活動の範囲内で転職をし、次回の在留期間更新許可申請時まで出入国在留管理庁の確認を怠ると、不許可になった時に不都合が生じます。

その不都合とは、転職先での就労が不法就労であることが更新が不許可になることで判明、確定し、本人は不法就労罪、事業主は不法就労助長罪に問われる可能性があるからです。

就労資格証明書
無断転載を禁ずる

これを避けるために転職のタイミングで転職先での就労が適法であるかを確認する手続きが「就労資格証明書交付申請」です。
転職した時の就労資格証明書の活用方法については別記事「就労資格証明書とは」をご確認ください。

活動内容が異なる場合の転職と在留資格変更

技術・人文知識・国際業務の在留資格の活動内容とは異なる活動を行なうとき、例えば今までは会社員であったのが大学教員となるときなどは、在留資格変更許可申請が必要です。

技術・人文知識・国際業務の在留資格を持つ者の「アルバイト」

同一活動「内」でのアルバイト

技術・人文知識・国際業務の在留資格の活動の範囲内であれば、資格外活動許可を得ることなく、アルバイトをすることができます。例えば、ホテルの正社員として語学力を活かしたフロント業務を行なっている方が、週末に翻訳のアルバイトをすることは可能です。

もちろんアルバイト代の所得税はきちんと支払いませんと、在留不良者として更新に差し支えたり、永住許可申請の際に不利益となります。

同一活動「外」のアルバイト

技術・人文知識・国際業務の在留資格をもつ外国人が、技術・人文知識・国際業務の在留資格の活動とは関係のないアルバイトを行ないたいときは、出入国在留管理庁から資格外活動許可をもらわなければ不法就労となります。

この場合の資格外活動許可は留学生に与えられる「包括許可」ではなく、「個別許可」といって取得のハードルは高いです。またこの「個別許可」では、通常、コンビニのアルバイトのような非熟練労働はすることができません。

技術・人文知識・国際業務の在留資格をもつ方のアルバイトについては別記事「資格外活動許可とは」をご確認ください。

「技術・人文知識・国際業務」の申請書類

会社のカテゴリー分け

「技術・人文知識・国際業務」の申請書類は、勤務先の企業の規模によって区分されており、カテゴリーごとに異なります。

  カテゴリー1 カテゴリー2 カテゴリー3 カテゴリー4
区分 次のいずれかに該当する機関
(1) 日本の証券取引所に上場している企業
(2) 保険業を営む相互会社
(3) 日本又は外国の国・地方公共団体
(4) 独立行政法人
(5) 特殊法人・認可法人
(6) 日本の国・地方公共団体認可の公益法人
(7) 法人税法別表第1に掲げる公共法人
(8)高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イ又はロの対象企業(イノベーション創出企業)
※対象はリンク先の「イノベーション促進支援措置一覧」をご確認ください。
(9)一定の条件を満たす企業等
次のいずれかに該当する機関
(1) 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中,給与所得の源泉徴収票合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人
(2) 在留申請オンラインシステムの利用申出の承認を受けている機関

前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く) 左のいずれにも該当しない団体・個人
立証書類 四季報の写し又は日本の証券取引所に上場していることを証明する文書(写し)
主務官庁から設立の許可を受けたことを証明する文書(写し)
高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イ又はロの対象企業(イノ
ベーション創出企業)であることを証明する文書(例えば,補助金交付決定通知書の写し)
上記「一定の条件を満たす企業等」であることを証明する文書(例えば,認定証等の写し)
前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
在留申請オンラインシステムに係る利用申出の承認を受けていることを証明する文書(利用申出に係る承認のお知らせメール等)
前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)

出入国在留管理庁がすべての申請者に要求している共通の書類はつぎのとおりです。

下記の共通書類を提出しても許可される会社されない会社があります。

例えば、上述のとおり許可されるためには「十分な業務量」の立証が必要であるところ、上場会社であれば特別な立証をしなくてもそれが疎明されることが多く、
一方中小企業であれば、それを別途、書面で立証する必要があるためです。

立証責任は申請人にあるとされていますので、適宜、理由書追加書面で補強します。

「技術・人文知識・国際業務」新規取得:主な必要書類(認定申請・変更申請)

1 申請書
  ・在留資格認定証明書交付申請書(海外からの招聘のとき)
  ・在留資格変更許可申請書(他の在留資格からの変更のとき) 
 
2 写真(縦4cm×横3cm)

3 上記カテゴリーのいずれかに該当することを証明する文書 適宜
 
4 専門学校を卒業し,専門士又は高度専門士の称号を付与された者については,専門士又は高度専門士の称号を付与されたことを証明する文書 1通

5 派遣契約に基づいて就労する場合(申請人が被派遣者の場合)
  申請人の派遣先での活動内容を明らかにする資料(労働条件通知書(雇用契約書)等) 1通

(カテゴリー1、2については以下不要)

6 申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料

(1)労働契約を締結する場合

  労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条に基づき,労働者に交付される労働条件を明示する文書 1通

(2)日本法人である会社の役員に就任する場合

  役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録(報酬委員会が設置されている会社にあっては同委員会の議事録)の写し 1通

(3)外国法人内の日本支店に転勤する場合及び会社以外の団体の役員に就任する場合

  地位(担当業務),期間及び支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書 1通

7 申請人の学歴及び職歴その他経歴等を証明する文書

(1)申請に係る技術又は知識を要する職務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書 1通

(2)学歴又は職歴等を証明する次のいずれかの文書

ア 大学等の卒業証明書又はこれと同等以上の教育を受けたことを証明する文書。なお,DOEACC制度の資格保有者の場合は,DOEACC資格の認定証(レベル「A」,「B」又は「C」に限る。) 1通

イ 在職証明書等で,関連する業務に従事した期間を証明する文書(大学,高等専門学校,高等学校又は専修学校の専門課程において当該技術又は知識に係る科目を専攻した期間の記載された当該学校からの証明書を含む。) 1通

ウ IT技術者については,法務大臣が特例告示をもって定める「情報処理技術」に関する試験又は資格の合格証書又は資格証書 1通

エ 外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務に従事する場合(大学を卒業した者が翻訳・通訳又は語学の指導に従事する場合を除く。)は,関連する業務について3年以上の実務経験を証明する文書 1通

8 登記事項証明書 1通

9 事業内容を明らかにする次のいずれかの資料

(1)勤務先等の沿革,役員,組織,事業内容(主要取引先と取引実績を含む。)等が詳細に記載された案内書 1通

(2)その他の勤務先等の作成した上記(1)に準ずる文書 1通

10 直近の年度の決算文書の写し。新規事業の場合は事業計画書 1通
11 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料

(1)源泉徴収の免除を受ける機関の場合:

外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料 1通

(2)上記(1)を除く機関の場合:

ア 給与支払事務所等の開設届出書の写し 1通

イ 次のいずれかの資料

(ア)直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(領収日付印のあるものの写し) 1通
(イ)納期の特例を受けている場合は,その承認を受けていることを明らかにする資料 1通

12 変更申請時は、パスポート原本、在留カード

「技術・人文知識・国際業務」更新:主な必要書類(更新申請)

出入国在留管理庁がすべての申請者に要求している共通の書類はつぎのとおりです。

下記の共通書類を提出しても許可される申請されない申請があります。
立証責任は申請人にあるとされていますので、適宜、理由書追加書面で補強します。

1 申請書:在留期間更新許可申請書

2 写真(縦4cm×横3cm) 1葉

3 パスポート及び在留カード 提示

4 上記カテゴリーのいずれかに該当することを証明する文書 適宜
 
5 派遣契約に基づいて就労する場合(申請人が被派遣者の場合)
  申請人の派遣先での活動内容を明らかにする資料(労働条件通知書(雇用契約書)等)

(カテゴリー1、2については以下不要)

6 住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通

7 在留カード、パスポート原本

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東京都出身。慶應義塾志木高等学校、慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート行政書士事務所を開業。業歴は10年を超える。専門は入管法、国籍法。
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