【特定技能】の「事前ガイダンス」は、いつ、どのような方法で、どんな内容で実施すればよいですか?【徹底解説】

更新日 2021年6月26日

特定技能ビザの外国人のかたを受け入れる企業またはその委託をうけた登録支援機関は、外国人の方に事前ガイダンスを行なうこととされています。

この記事では、事前ガイダンスの実施の時期・タイミングや実施の方法、どのような内容にすべきかについて解説します。なお、特定技能制度全般については別記事「特定技能」でくわしく解説しています。

特定技能の「事前ガイダンス」実施の時期

特定技能外国人を受け入れる企業または企業から支援計画の全部の委託をうけた登録支援機関は、受け入れる外国人に対して、特定技能雇用契約の内容、日本において行うことができる活動の内容、上陸及び在留のための条件その他の当該外国人が日本に上陸し在留するに当たって留意すべき事項に関する情報の提供事前ガイダンス)を実施する必要があります。

その実施の時期は、特定技能雇用契約を締結した後、在留資格認定証明書の交付の申請(日本に在留しているときは、在留資格の変更の申請前)とされています。

事前ガイダンスは、雇用契約を締結した後、入管への申請前のタイミングで行なうのですね。

特定技能の「事前ガイダンス」で提供すべき情報

義務的支援の内容は?

特定技能の事前ガイダンスで、義務的支援として外国人に提供すべきとされている情報はつぎのものです。

義務的支援の内容は、ご本人にかならず伝えなければならない情報ですね。


・1号特定技能外国人に従事させる業務の内容,報酬の額その他の労働条件に関する事項

・日本において行うことができる活動の内容(法別表第1の2の表の「特定技能」の項の下欄第1号に掲げる活動であること,技能水準が認められた業務区分に従事すること)

・入国に当たっての手続に関する事項(新たな入国の場合は,交付された在留資格認定証明書の送付を特定技能所属機関から受け,受領後に管轄の日本大使館・領事館で査証申請を行い,在留資格認定証明書交付日から3か月以内に日本に入国すること,既に在留している場合は,在留資格変更許可申請を行い,在留カードを受領する必要があること)

・1号特定技能外国人又はその配偶者,直系若しくは同居の親族その他当該外国人と社会生活において密接な関係を有する者が,特定技能雇用契約に基づく当該外国人の本邦における活動に関連して,
保証金の徴収その他名目のいかんを問わず,金銭その他の財産を管理されず,かつ,特定技能雇用契約の不履行について違約金を定める契約その他の不当に金銭その他の財産の移転を予定する契約の締結をしておらず,かつ,締結させないことが見込まれること
(保証金等の支払や違約金等に係る契約を現にしていないこと及び将来にわたりしないことについて確認する。)

・ 1号特定技能外国人に係る特定技能雇用契約の申込みの取次ぎ又は外国における特定技能1号の活動の準備に関して外国の機関に費用を支払っている場合は,その額及び内訳を十分理解して,当該機関との間で合意している必要があること
(支払費用の有無,支払った機関の名称,支払年月日,支払った金額及びその内訳について確認する。)

・ 1号特定技能外国人支援に要する費用について,直接又は間接に当該外国人に負担させないこととしていること(義務的支援に要する費用は特定技能所属機関等が負担する。)

・ 特定技能所属機関等が1号特定技能外国人が入国しようとする港又は飛行場において当該外国人を出迎え,特定技能所属機関の事業所(又は当該外国人の住居)までの送迎を行うこと

・ 1号特定技能外国人のための適切な住居の確保に係る支援の内容(社宅等を貸与予定の場合は広さのほか,家賃等外国人が負担すべき金額を含む。)

・ 1号特定技能外国人からの職業生活,日常生活又は社会生活に関する相談又は苦情の申出を受ける体制
(例えば,○曜日から○曜日の○時から○時まで面談・電話・電子メールの方法により相談又は苦情を受けることができること等)

・ 特定技能所属機関等の支援担当者氏名,連絡先(メールアドレス等)

任意的支援の内容は?

特定技能の事前ガイダンスで、任意的支援として外国人に提供すべきとされている情報はつぎのものです。

任意的支援の内容は、伝達することが望ましく親切だが義務には至らない情報ですね。

・ 入国時の日本の気候,服装
・ 本国から持参すべき物,持参した方がよい物,持参してはならない物
・ 入国後,当面必要となる金額及びその用途
・ 特定技能所属機関等から支給される物(作業着等)

事前ガイダンスを実施した後、就労開始前であっても、1号特定技能外国人からの相談には適切に応じることがもとめられます。

1号特定技能外国人の往路の航空券代を含む渡航準備費用や入国後の当面の生活費等のため、特定技能所属機関等が当該外国人に貸し付けをすることは可能です。その返済方法については、労働法令に違反することがないよう留意しましょう。

特定技能の「事前ガイダンス」を実施する方法

特定技能の事前ガイダンスは、対面又はテレビ電話装置若しくはその他の方法(インターネットによるビデオ通話など)により、本人であることの確認を行った上で,実施することが求められます。文書の郵送や電子メールの送信のみによることは認められません。

事前ガイダンスは、1号特定技能外国人が十分に理解することができる言語により実施することが求められます。

インターネットによるビデオ通話が認められるのは助かりますね。

特定技能の「事前ガイダンス」にかけるべき時間

事前ガイダンスは外国人が十分に理解できるまで行う必要があり、事前ガイダンスで情報提供する事項を十分に理解するためには、3時間程度が必要と入管は考えています。
1時間に満たないような場合は、事前ガイダンスを適切に行ったと評価されない可能性がありますので気を付けましょう。

技能実習生等を同一機関で引き続き特定技能外国人として雇用するような場合であっても、1号特定技能外国人に従事させる業務の内容、報酬の額その他の労働条件など必要な情報について十分に理解していただく必要があります。

思い違いによるトラブル防止のためにも、事前ガイダンスを時間をかけて行うことがお互いのためになりますよね。

まとめ

これらのタイミング、方法、内容で実施した事前ガイダンスについては、事前ガイダンスの確認書(参考様式第1-7号)を外国人に示して確認の上、署名を得て、「特定技能」の在留資格の申請書面の1つとして提出することとなります。

来日後の「生活オリエンテーション」については別記事をご用意していますので、そちらもご覧ください。

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東京都出身。慶應義塾志木高等学校、慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート行政書士事務所を開業。業歴は10年を超える。専門は入管法、国籍法。
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