技能実習生の受入企業がととのえなければならない社内体制について【徹底解説】

更新日 2021年6月16日

技能実習生を受け入れるためには、技能実習法やその施行規則によって求められるさまざまな要件をみたす必要があります。その要件にはもちろん、技能実習生監理団体に求められるものもあれば、受け入れ企業に求められるものもあります。

この記事では、技能実習生を受け入れるにあたり、受け入れ企業が整えるべき体制について、主なものを解説します。技能実習制度の全般については、別記事「技能実習生とは」でくわしく解説しています。

技能習得に必要な設備を備えていること

技能実習生の受け入れ企業は、技能実習を行わせる事業所において、技能等の修得等に必要な機械、器具その他の設備を備えていることが必要です。

設備が確保されていないことが事後に判明すると、技能実習計画の認定が取消されます。

適切な宿泊施設(住居)を確保していること

技能実習生の受け入れ企業は、技能実習生のための適切な宿泊施設を確保していることが必要です。こちらは受入企業ではなく、監理団体が確保することも認められています。用意すべき住居の環境については、別記事「技能実習生の住居の広さについて」でくわしく解説しています。

入国後講習に専念するための措置を講じていること

技能実習生の受け入れ企業は、手当の支給その他の方法により、技能実習生が入国後講習に専念するための措置を講じていることが必要です。こちらは受入企業ではなく、監理団体が措置を講じることも認められています。

監理費を技能実習生に負担させないこと

技能実習生の受け入れ企業は、監理団体から監理費として徴収される費用について、技能実習生に負担させないこととしていることが必要です。監理費の負担については、別記事「技能実習生にかかる各種の費用について」でくわしく解説しています。

生活費についての合意があり、額が適正なこと

食費、居住費その他名目のいかんを問わず技能実習生が定期に負担する費用について、技能実習生が、当該費用の対価として供与される食事、宿泊施設その他の利益の内容を十分に理解した上で実習実施者との間で合意しており、かつ、当該費用の額が実費に相当する額その他の適正な額であることが必要です。技能実習生の生活費については、別記事「技能実習生の食費・居住費・水道光熱費について」でくわしく解説しています。

支払った給与の額が確認可能であること

技能実習生の受け入れ企業は、技能実習生に対する報酬を、金融機関の口座への振込み又は当該技能実習生に現実に支払われた額を確認することができる方法によって支払われることとしていることが必要です。給与の支払いについては別記事「技能実習生への給与支払い方法」でくわしく解説しています。

技能実習責任者を置くこと

技能実習生の受け入れ企業は、技能実習にかかる責任者を置かなければなりません。技能実習責任者は、自己以外の技能実習指導員、生活指導員その他の技能実習に関与する職員を監督し、技能実習の進捗状況を管理するほか、一定の事項を統括管理することとされています。

技能実習指導員を置くこと

技能実習生の受け入れ企業は、技能実習の指導を担当する者として、実習実施者またはその常勤の役員若しくは職員のうち、技能実習を行わせる事業所に所属する者であって、修得等をさせようとする技能等について五年以上の経験を有し、かつ、一定の事項に該当しないものの中から技能実習指導員を一名以上選任する必要があります。

生活指導員を置くこと

技能実習生の生活の指導を担当する者として、実習実施者又はその常勤の役員若しくは職員のうち、技能実習を行わせる事業所に所属する者であって、一定の事項のいずれにも該当しないものの中から生活指導員を一名以上選任する必要があります。

労災補償保険の保険関係の成立に関する届出等をしていること

技能実習生の受け入れ企業は、実習実施者の事業に関する労働者災害補償保険法による労働者災害補償保険に係る保険関係の成立の届出その他これに類する措置を講じている必要があります。

人権侵害行為を行なっていないこと

技能実習生の受け入れ企業は、実習実施者又はその役員若しくは職員が、過去五年以内に技能実習生の人権を著しく侵害する行為を行っていないことが必要です。

偽変造文書や虚偽文書の行使・提供を行なっていないこと

技能実習生の受け入れ企業は、実習実施者又はその役員若しくは職員が、過去五年以内に、不正に技能自習計画の認定を受ける目的等で、偽造若しくは変造された文書若しくは図画又は虚偽の文書若しくは図画を行使し、又は提供する行為を行っていないことが必要です。

認定取消事由の報告

技能実習生の受け入れ企業は、認定取消事由のいずれかに該当するに至ったときは、直ちに監理団体に、当該事実を報告することとされていることが必要です。

技能実習計画に違反する取り決めをしないこと

技能実習生の受け入れ企業は、技能実習生との間で、技能実習計画と反する内容の取決めをしていないことが必要です。

技能実習の継続実行体制の整備

技能実習生の受け入れ企業は、技能実習生に対する指導体制その他の技能実習を継続して行わせる体制が適切に整備されていることが必要です。

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東京都出身。慶應義塾志木高等学校、慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート行政書士事務所を開業。業歴は10年を超える。専門は入管法、国籍法。
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