留学ビザが許可されやすい「日本語学校」について

更新日 2021年6月14日

あなたの身近にいる知人やご友人の外国人が、いま日本語学校に通っているとか、かつて通っていたという話を聞かれたことがあると思います。でも、日本語学校という学校がいったいどのような学校なのか、わかったようで分かっていない方が大半なのではないでしょうか。

それもそのはず、じつは「日本語学校」という言葉は日常用語ですが法律用語ではなく、「日本語学校」の法律上の定義はないのです。
だからひと口に「日本語学校」といってもいろいろな種類の学校が含まれています。

留学ビザの対象になる日本語学校もあればならない日本語学校もあり、留学ビザが許可されやすい日本語学校もあれば許可されにくい日本語学校もあります。

この記事では、多くの人が本当には理解していない「日本語学校」について解説します。

「日本語学校」という言葉には法律上の定義がない

日本語を勉強する外国人

たとえば「大学」という言葉には法律上の定義があります。教育基本法学校教育法という法律が、それぞれその法律における大学を定義しています。
大学とはなにかという問いには、法律上の明確な解答が用意されています。

ところが、「日本語学校」という言葉には法律上の定義がありません。「日本語学校とは、〇〇をいう」と定めた法律が存在しないのです。
日本語学校は、大学や大学院といった教育機関よりも、むしろ「英会話学校」にちかい存在と考えると分かりやすいでしょう。

日本語学校の大半には法律上の位置づけがありませんので、当然、そこを卒業しても法律でみとめられた「学位」を手に入れることはできません。

「日本語学校」に法律上の定義はないのですね。

留学ビザの対象となる日本語学校

日本語学校

それでは、日本語学校には法律上の定義がないのですから、日本語を教えている教育機関でさえあれば、そこで学ぶ学生の全員に「留学ビザ」が許可されるのでしょうか。

いいえ、実は留学ビザの対象となる日本語学校は、法務大臣が告示した日本語学校に限られます
つまり、留学ビザの対象となる日本語学校であるか否かは、国会がつくる法律ではなく、行政機関である法務大臣が決めているのです。
そして法務大臣がこれに該当するか否かを判断する基準は、出入国在留管理局が発出する「日本語教育機関の告示基準」で確認することができます。

現在、法務大臣が留学ビザが認められる日本語教育機関として告示で認めているのは全国で700校ちかくあります。

法務大臣が留学ビザの対象となる日本語学校を決めるのね。


留学ビザが許可されやすい日本語学校、許可されにくい日本語学校

法務大臣が告示で在留資格「留学」の対象であると認めた日本語学校は700校ちかくありますので、その教育環境には差があります。

そこで出入国在留管理局は、日本語学校を「適正校」「非適正校」にわけてラベリングすることとしています。

適正校とは、「留学の在留資格に係る在籍者の数に対する、不法残留者の数、在留期間更新許可申請が不許可となった者の数、在留資格を取り消された者の数、資格外活動の許可を取り消された者の数及び退去強制令書が発付された者の数の合計数の割合が5パーセントを超えていないもの、
入管法に定める届出等の義務を履行しているものその他在籍管理上不適切であると認められる事情がないものとして出入国在留管理庁が認めた日本語教育機関」のことをいいます。

適性校」として認められると、留学ビザ申請時の提出書類が軽減されたり、許可される留学ビザの期間が1年3ヶ月となります。

一方で、「非適正校」としてラベリングされた日本語学校は、留学ビザ申請時の書類が適正校よりも多く求められ、かつ、許可される場合でも6か月の期間しか認められない運用がなされています。
つまり非適正校に入学した場合は、半年ごとにビザ更新をしなければならないこととなります。

これらのことから、日本語学校を選ぶなら、適正校を選らばない理由はないでしょう。

非適正校だと半年ごとに留学ビザを更新しないといけないのね。


 

東京都出身。慶應義塾志木高等学校、慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート行政書士事務所を開業。業歴は10年を超える。専門は入管法、国籍法。
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